銀行員の年収・給与水準はどのくらい?【15年間メガバンクに勤務した経験から具体的な数字を教えます】

  • 2020年9月16日
  • 2023年10月18日
  • Banker
 
金融機関に勤めて年収アップを目論むひと『金融機関、特にメガバンクなんて給料が高いってよく聞きます。平均年収ランキングでもいつも上位にいるし。本当にあれだけ稼げるなら多少仕事がきつくても頑張ろうって思うけど、実際にあんなに給料がもらえるのかな?』

 

平均年収の数字だけではなく、キャリアごとの上昇推移も体験談を踏まえてお伝えします。

 

この記事の内容

 

 

・メガバンクの総合職をベースに語ります
・昇格できる割合を考える必要があります
 
 
僕は、現役の銀行員です。
他の業界に勤める友人と年収の話になることもありますが、やはり比較すると金融機関の年収は高いなと感じます
大手メーカーや公務員も、日本の平均年収を考えれば決して悪い水準ではないです。
でもやはりメガバンク等の大手金融機関はずば抜けていると思います。
 
ただ、よく言われる『平均年収』だけで比較するのは注意が必要です。
若手のとき、中堅のとき、管理職になったとき、それぞれの年収水準イメージをお伝えします。
長く勤めることを前提にしたときに、金融機関だとどんなキャリア・生活水準で生活していけるか。
具体的なイメージに繋がればよいなと思います。    
 
 

メガバンクの総合職をベースに語ります

 

金融機関の中にも業種や会社、中小大手、様々あります。
その中で、僕が複数経験したメガバンク総合職の事例を紹介します。
 

 

 業種による差

 

金融機関にも様々な業種がありますが、年収も異なります。
年収だけの比較でざっくり言うと、こんな感じでしょうか。  

 

 

①外資系金融機関
②大手証券会社
③大手生命保険会社
④大手損害保険会社
⑤メガバンク
⑥政府系金融機関
⑦大手地銀
⑧大手リース
⑨大手ノンバンク
 
 

上位ほど年収は高いですが、社員によって変動が激しいです。
外資系や証券会社は、成果が出れば億に届くこともあれば、クビになることもあります
下位に行くほど年収は低いですが、社員による差はでにくく、変動も少ない印象です。

 

また、あえて『大手』と頭文字をつけているのにはワケがあります。
やはり大手ほど基本的に年収がたかく、小規模になるほど年収は低いです。
例外もあって、超精鋭で固められた小規模証券会社やベンチャー企業は、年収もべらぼうに高いことがある代わりに安定性はほとんどないと言ってよいでしょう。  

 

 

 職種による差

 

同じ企業、同期職員の中でも、職種の違いがあります。
将来的に経営層まで登っていくことを期待される総合職と、一定の分野(といいつつ事務系業務)に特化していくことを期待される事務職の、大きく2つです。
このあたりについては、以下の記事を参考にしてみてください。

 

 

銀行員パパブログ

  金融機関への就職を考える女性『銀行とか金融って男社会が強いイメージ。女性でも仕事ができるところなのかしら?出産や離職…

 

 

事務職は転職して入るケースはまれです。
総合職は転職して入るケースも昨今大変増えてきました。
事務職は与えられる目標も低い代わりに、年収も低く、将来的な増加も見込めません。
総合職はその逆で、与えられる目標や期待値が高い代わりに、年収も高く、将来的な増加を見込めます。

 

 

 業種×職種で考える必要がある

 

と、このように業種よって年収の違いがあり、また同じ企業の中でも職種によって年収の違いあります
あなたが『金融機関の社員の年収ってどの程度?』と疑問を持ったときに、分解するとどの業種、どの職種を選択するかによっても変わってきます。
当然、どの企業を選ぶかによっても変わってきます。

 

全ての金融機関を経験してきたわけではないので、あくまでも僕が経験した『メガバンク』の『総合職』をケーススタディにして、今度は入社から定年までのモデルケースを見てみましょう。  

 

 

昇格できる割合を考える必要があります

 

平均年収だけを物差しにするのは、少々ミスリーディングです。  

 

 昇格できるのかどうか

 

どの企業でもそうですが、成果を出して昇格すれば年収はあがります。
逆に言うと、昇格しなければ年収はあがりません。
実際には、勤続年数での多少の『昇給』はあるかもしれませんが、抜本的なレベルでの昇給は、『昇格』とセットでついてきます。

 

つまり、昇格できないと年収は上がらないということです。
昇格すると目標や期待値もあがります。
年収の上昇は、その対価というわけです。 
この昇格というのがクセモノでして、社員同期全員が一律にステップアップできるならそんなに変動要因と捉えなくても良いのです。

 

実際、政府系金融機関ではほとんどすべての職員が一律昇格するという話も聞きます。
業界は別になりますが、公務員もそのような典型例です。
銀行の場合は、昇格できるひととできないひとが一定数いるため、自分の将来の年収を考えるうえでは昇格の割合をある程度計算に入れた方がよいと思います。  

 

 

 メガバンクの実際のところ

 

これは複数のメガバンクを経験した僕の実体験から書き起こすイメージです。
人事にいて数字を拾ったわけでなく、感覚的な部分も多いので、悪しからず。

 

 

年次肩書年収ストレート昇格割合
1年目~3年目無し350万円~500万円
4年目~6年目主任etc(無いこともある)500万円~700万円90%
7年目~12年目調査役etc700万円~1,000万円70%
13年目~18年目上席調査役etc1,000万円~1,100万円30%
19年目~23年目課長etc1,100万円~1,200万円20%
24年目~27年目次長etc1,200万円~1,400万円10%
28年目以降部長1,500万円~3%

 

 

繰り返しになりますが、メガバンク・総合職のイメージ表です。
大まかにいうと、管理職と呼ばれる上席調査役に昇格するあたりから非常に狭き門になります。
〇長というのは基本的にあるグループの長なので、グループの数しか存在しません。
部長は部の数、次長はグループの数、課長は課の数、といった具合です。

 

イメージして頂きたいのは、銀行の中である程度やっていけるならば、調査役には遅かれ速かれ昇格できるということです。
調査役のストレート昇格割合は70%ですからね。
調査役になれさえすれば、年収1,000万円が見えてきます。  
このように、『平均年収が高い』ということだけだと少しミスリーディングになりかねないので、キャリアの進め方や自信によって推移が変わっていくことを理解しましょう。

 

みんなが部長になれれば個人個人の年収も超高くなりますが、現実問題そんなわけはなく…
それでも、入社してやる気を出して頑張れば、ある程度の年収にはたどり着くんだということは実感いただけるのではないかと思います。
メガバンク以外、あるいは違う職種を選ぶ場合は、この表から加減算してイメージを作ってみてください。
銀行の年収に興味をもった方は、以下の記事も参考にしてみてください。

 

 

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