銀行員の在宅勤務事情【サボりたい放題ですが、仕事量は減らないので大変です】

  • 2021年4月14日
  • 2023年10月25日
  • Banker
 
銀行に就職を考えている人『コロナで在宅勤務が一般的になってると聞くけど、銀行員は実際のところどうなんでしょうか。仕事が楽になるのか、むしろ忙しくなるのか…実は家でサボってネットサーフィンしてる人とかいるんでしょうか?』

 

こういった疑問にお答えします。

 

銀行員の在宅勤務事情を解説

 

僕が実際に在宅勤務している感覚を交えてお伝えします。

 

 本記事の内容

 

 

・銀行の在宅勤務状況
・在宅勤務中の銀行員の実情
・まとめ

 

 

僕はメガバンクに勤める銀行員です。
かれこれ15年ほど銀行員生活を続けています。
もともと新卒でとあるメガバンクに就職し、途中で別のメガバンクに転職をしました。
嫁も別の銀行に勤めており、ある程度、銀行の平均値を語ることができると思っています。

 

コロナ禍において、様々な企業が在宅勤務を導入し始めました。
銀行も、営業はTeamsやZoomを使ったり、事務作業などは家のパソコンでできる状態です。
完全在宅勤務とまではいきませんが、一定程度の業務は在宅での対応が可能になってます。

 

実際に僕も週に2回前後、在宅勤務を活用しています。
コロナが始まって約1年、在宅勤務も当たり前になりつつあります。
コロナが終わったら元に戻ると勝手に思ってましたが、業務効率化などの観点でコロナ終息後も在宅勤務を一定程度続けるつもりであると会社の方針も出始めています。
銀行員の在宅勤務事情について、解説します。

 

 

銀行の在宅勤務事情

 

在宅でできない業務はなくなりつつあります。

 

 出社割合・在宅割合

 

コロナが終息していない現在、銀行は会社全体として出社比率50%程度を目指しているという感じです。
部署や繁忙によって異なりますが、銀行員一人一人も、週に2回~3回くらい在宅しているのが平均的ではないかと思います。

 

今でも紙や印鑑を扱わざるを得ない業務も一部あります。
例えば契約書の現物を扱う部署や、支店の窓口等はどうしてもリアルの人が必要です。
こうしたところはもっと出社割合が高くなりがちです。

 

 

 在宅勤務のインフラ

 

在宅勤務をするうえで必要になるのは主に2つ。
一つはパソコン等の端末、もう一つは電話です。

 

パソコンについては、端末そのものが支給される銀行もあります。
端末そのものは支給されず、会社のイントラネットに繋げられるUSBメモリが支給され、それを家にある自分の端末に接続して業務を行う銀行もあります。
前者の場合だと自分で用意しなければならないものは特にありません。電源コードくらいです。
後者の場合だとパソコンそのものが無ければ仕事できないですね。

 

電話も、端末が支給される銀行もあります。
一方、端末が単純に支給されない銀行もあります。
端末が支給されなくても電話を持ってない人はほぼいないので、端末を用意する必要はないですが、電話代が結構ばかにならないので、その請求をどうするか等の手続きが非常にめんどくさいというデメリットがあります。
端末が支給されると請求うんぬんの大変さはないですが、メールなども見れたりするので、いつでも仕事ができる的な強迫観念にかられる面もあるような気がします。

 

 

 会議

 

TeamsやZoom等のアプリを使って社内会議を行うことが一般的です。
チームやグループ全体が参加するミーティングの場合、全員が一斉にしゃべりだすと収拾がつかないので、発言者以外はミュートにする等の運営がされます。
ビデオ機能は基本的にオフにすることが多い印象です。
ビデオを付けるとそれだけ通信料を使ってしまうので、費用が高くつくという観点と、Zoom等のアプリにかかる負荷が高く回線が安定しないといったデメリットがあるためです。

 

社外の人との打ち合わせや提案等も、同じくZoom等のアプリを使うケースが多いです。
お客さんが許してくれれば、という前提付きですが、このご時世、どこの会社もリアル往訪ではなくWEB会議のほうを好む会社が圧倒的に多いという印象です。
社外の場合は、さすがに顔が見えた方が良いので、ビデオ機能オンにするケースもあります。

 

 

 紙を使ってた仕事の現状

 

社内の承認を得るための稟議や報告は、過去は紙で回してました。
しかし、現在は全てイントラネット上で完結する仕組みになってます。
指図書などの社内用帳票もほぼすべてイントラネット上で完結できます。

 

一方でどうしても紙を脱却できていないのは、契約書です。
契約書は現物に印鑑を押さないと法的に成立しないわけではないので、契約書ファイルをメールで送り、それに対して『了解』という承認者のOKサインをエビデンスとして残せばよい気はするのですが、改ざんなどのリスクが捨てきれないということですね。
また、セキュリティーの問題で外部からアクセスできないシステムを稼働させる業務も、どうしても在宅化はできないです。

 

 

 細かい数字の検証が大変

 

銀行員は数字に敏感です。
対外レポートの数字も振り込みの金額も、1円違ったら大事です。
なので、数字には細心の注意を払うし、常に複数の目を通します。
担当が作った帳票やレポートを、上席者が再鑑してOKであれば初めて承認されます。

 

在宅勤務になって、こうした再鑑作業も家で行うことになりました。
しかし、紙を持ち帰るのは情報管理の面でタブーなので、パソコンの画面上で数字のチェックを行います。
これが結構つらい。
紙だと、エビデンスとなるものと帳票・レポートを横に並べて、一覧性を確保した状態で色ペンでチェックしていき、どこまで何をチェックしたのかわかったわけですが、ハード上だとこういうわけにいきません。

 

小さいノートパソコンの画面の中で、PDFの潰れた数字を細めた目で見るのが大変ですし、それをエビデンスと突き合わせるのも苦労します。
突き合わせ済みの場所がどこかも、途中で作業を中断するとわからなくなります。
僕はまだなんとかできますが、40代になると目が老眼で本当にしんどいみたいです。

 

 

在宅勤務中の銀行員の実情

 

ぶっちゃけ、サボったりしてます。

 

 完全に管理はされていない

 

在宅で勤務開始するときとシャットダウンするときは管理者に一言伝えます。
お昼を食べるときなども一言伝えます。
もちろん、業務中に電話がかかってくることもあります。

 

ただ、パソコンのモニターレンズで業務中の動向が監視されているわけではないです。
だから、少しの時間外してテレビ見ててもバレません。
ちょっと休憩しててもバレません。
僕もぶっちゃけ、たまに家でサボってネットサーフィンしたりしてます。
与えられた仕事が終われば、特に誰からも何も言われません。

 

 

 残業時間が増えやすい(増やしやすい)

 

結果として、残業時間が名目上、膨らみやすいです。
実はサボってる時間があるけど、仕事の総量は変わらないから、残業時間だけが増えるわけです。
銀行員にすれば、通勤時間が削減できてるから、いつもより残業しても自由時間は確保できます。
だったら残業代を稼ぐために、日中適当に仕事して、残業時間を多くしよう、という悪知恵も働きます。

 

僕は、子供が帰ってくると騒がしくて仕事にならないので、さっさと切り上げます。
ただ、銀行員の中には『これ幸い』と残業代をがっぽり稼いでいる人も少なくないのでは?
穿った見方かもしれませんけどね。

 

そもそも家だといろんな誘惑があります。
おやつ、テレビ、ネット、何をしても誰の目もないので、業務に集中しにくい。
その結果として残業が膨らむという面もあります。

 

 

 会議中に子供がカットイン

 

保育園、幼稚園、小学校くらいの子供がいる家庭の場合、夕方以降の会議に子供の声が入ってくることがよくあります。
最初のころはなるべく子供の声が入らないように、と気を付けてましたが、もはや完全にシャットダウンするのは限界があり、子供の声がカットインすることが当たり前になっています。
さすがにお客さんとの打ち合わせなどは、そうならないように気を付けます。

 

 

 出社組に雑務がしわ寄せ

 

お客さんからの電話は基本的に会社にかかってきます。
自分以外の社員にかかってきた電話のピックアップは、実は結構無駄な時間です。
在宅勤務だとこうしたわずらわしさはありません。
その分、出社組にしわ寄せがきます。

 

また、書類の管理なども出社組でしか対応できません。
契約書の保管のための手続きとか、結構めんどくさいものです。
こうしたつまらない業務も、在宅勤務だとストレスフリーです。

 

 

 社員とのコミュニケーションは制約あり

 

やはり、在宅だとコミュニケーションは多少制約があります。
会社にいれば机まで行って話せば済むことが、電話番号を調べてかける必要もあります。
紙を使って説明したいときも、ハード上だとどうしても口頭補足が必要になり、スムーズかつスピーディーな説明やコミュニケーションがとりにくいといえます。

 

 

まとめ

 

銀行員も在宅ワークが普及しています。
在宅でできないこともこの1年で本当に減りました。
これから銀行に転職・就職しようとされる方は、参考にしてみて下さい。
ある程度在宅が可能であると思って、銀行という業界を見るのが良いと思います。

 

僕は家だと集中できず、だらだらと時間が過ぎやすいので、出社したほうが良いなと思っています。
家から会社までの距離が長すぎないというのも理由の一つです。
いろんな人と在宅について話をすると、人によってこの辺りの感覚はまちまちですね。

 

 

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