銀行などの金融機関は女性にとって働きやすい?【給料や昇格、ワークライフバランスの観点でもオススメ】

 
金融機関への就職を考える女性『銀行とか金融って男社会が強いイメージ。女性でも仕事ができるところなのかしら?出産や離職の実態は?給料や福利厚生は良さそうだけど、女性が入社したときのメリット・デメリットについて、女性現役社員の声を聴いてみたいな。』

 

ハッキリ言って女性が金融機関を目指すのは、給料や昇格の観点では超オススメです。

 

この記事の内容

 

 

・職種の違いを知ろう
・女性に金融機関をオススメする4つのポイント
・女性が金融機関に入社した場合のデメリット
 

 

僕は、現役の銀行員です。
また、妻も現役の銀行員です。
自分の経験値として、周りの女性社員がどんなキャリアを歩んできたかを見てきました。
しかも、妻の目線で銀行員が働く場所としてどうなのかの評価(ときどき愚痴)も聞いてきました。

 

女性の社会進出や会社内登用が叫ばれる昨今です。
背景にあるのは、少子高齢化の原因である女性の産後退職、そして働き手不足。
このような現代において、女性に対する働きやすい職場の提供や、福利厚生の手厚さなど、これまでにないほど恩恵を受けやすい環境といってよいと思います。

 

 

職種の違いを知ろう

 

そもそも論として、事務職よりも総合職のほうが給料が高いです。

 

 事務職と総合職

 

まず呼び方ですが、会社によって大きく異なります。
簡単に定義を言うと、事務職というのはその名の通り事務を行う社員。
総合職というのは、お客さんと交渉したり、社内の部門間交渉をしたり、経営や企画を推し進めたりする役割を期待される社員です。

 

非常にわかりにくいことに、上記の事務職を『総合職』といったり『基幹職』という会社がある一方で、上記の総合職を『基幹職』といったりする会社もあります。
呼称はそれぞれまちまちなので、実際のところ『事務職的な職種』なのか『総合職的な職種』なのかを見極めるようにしましょう。

 

給料も昇格度合いも、総合職のほうに軍配があがります。
総合職でも体たらくな社員は一定数いるのですが、職種という壁には勝てません。
事務職の立場では、どんなにへっぽこな総合職が相手でも、給料や待遇では勝てないのです。

 

 

 長距離移動を伴う異動の有無

 

会社にもよりますが、縁故の関係に配慮して、『総合職だけど転勤がないことを約束された』事務職と総合職の中間的な位置づけを用意しているところもあります。
仕事の業務量や求められる目標は総合職と同じですが、『転勤がない』という安心感はあります。
その分、給料や昇格度合いは純粋な総合職には劣ります。

 

 

 女性の場合はどちらの職種を選択するもの?

 

まず、事務職になるのは女性のみと考えてください(男性も0ではないと思いますが…)。
総合職は男性も女性もいます。むしろ男性が多いです。
会社にもよるので一概には言えませんが、2020年においてはざっくり男性:女性=7:3くらいではないかと思います。
昔はもっと男性割合が高く、『女性の役員割合を上げて世界標準レベルに引き上げないと、経営が世界に取り残される』という経営陣の危機感のもと、かなり女性の割合が上昇してきました。

 

あまり学歴ですべてをカテゴライズしたくはないのですが、わかりやすい説明をするためにご容赦ください。
例えば慶應義塾大学を卒業する女性はみんな総合職を目指すかというと、必ずしもそんなことはないのが実態です。
地頭がよくてバリバリ働ける能力はあっても、『給料そこそこ、労働時間そこそこ』という女性もまだまだ根強く、社会的に見たら労働力を放棄してることになるのですが、それが実態です。

 

確かに、事務職であればノルマや目標に対するプレッシャーがないのは事実です。
しかもそれでいて、世間一般の給料水準は確保できます。
ただ、周りにできの悪い総合職の男性を目にしたとき、『なんであんなにできが悪いのに自分のほうが給料が低いのか』と憤りを覚える可能性もあります。
自分の能力に多少なりとも自信があるなら、総合職を目指すべきです。

 

 

女性に金融機関をオススメする4つのポイント

 

女性にこそ、金融機関の総合職をオススメします。

 

 給料が高く、福利厚生も整っている

 

なんといっても給料が高い、これに尽きます。
大手になるほど、女性でも一人で十分に生きていけるだけの水準が保証されるといってよいでしょう。
事務職でもそうですし、総合職ならばなおのことです。

 

若手のうちは集合住宅の用意がされたり、一人暮らしになったら家賃の一部手当がされたり。
昼食は社食の用意や金銭面での支給があったりします。

 

 

 産休・育休などの制度が整っている

 

女性の場合は結婚して産休・育休を取得しなければならないことがあります。
昔は取得しにくく、事実上の退職を迫られるケースもあったようですが、現代においては産休・育休を経てから社会復帰する方がむしろ一般的という感じです。
実際、僕の妻も産休・育休を経てから、子供を保育園に預けて会社に復帰しました

 

産休中や育休中も、一定程度の給料が支給されます。
また、会社復帰後は時短や残業無しなどの特別な勤務体系が用意されている会社が多く、子育てや育児と両立しながら働く環境を整えてくれているといえます。

 

 

 昇格しやすい(と思う)

 

実際にはこんなことはありませんが、例えばあなたが上司だったとして、自分の部下に全く同じ評価の男女が一人ずついたとして、どちらかしか昇給させられない、と仮定しましょう。
あなたならどちらを昇給させますか?
その女性がすぐに退職する、といった特殊事情がない限り、僕なら迷わず女性社員を選びます。
なぜなら、なるべく女性を多く昇格させられるようにと人事がメッセージを出しているからです。

 

『まったく同じ評価の』なんてことはまずありません。
でも、能力値100:90の男女がいたとして、女性のほうが能力が多少低くても、現代では昇給・昇格においてはひっくり返ってしまうこともあると個人的には思います。
理由はさきほどと同じです。

 

これが『プレッシャーだ』とか『むしろ正当に評価してほしい。ダメなのに昇格させられると後が大変。』という女性側の(僕の妻の)意見も耳にします。
でも、仕事ができようがなんだろうが、昇格して給料が高いもん勝ちです。
このご時世では、女性のほうが圧倒的に金融機関内で有利な立場に立っていると思います。
『女のくせに生意気な』と言われることはほぼないと思ってよいです。
相当ひどい事例でない限り、言った側のハラスメントにもなりかねないご時世だからです。

 

 

 結婚相手

 

これは価値観の違いも多分にあると思うので、話半分に読んでください。
特に事務職で銀行に入社した女性の場合は、社内で結婚相手の候補を探すメリットはあるのではないかと思います。

 

男性銀行員は、基本的にロクでもありません。
自分がそうだから自信をもって言い切れます。
ただ、将来も給料も、ある程度安泰であるとは言えます。

 

金融機関とは全然違う業界に勤める女性が、将来安定的な生活を送りたいと考えて旦那さんを探すときに、突然銀行員とお近づきになれる機会はそうありません(僕がリア充じゃないからかもしれませんが…)。
身近に銀行員がいると、普段の仕事の中で関係をもつことができるので、そういった意味でオススメだったりします。
銀行の中での社内婚は、意外と多かったりします。

 

 

女性が金融機関に入社した場合のデメリット

 

しいて挙げれば、という観点でお伝えします。

 

 仕事が大変

 

僕は銀行員しか経験したことがないので、他業種との比較感はありません。
銀行員の総合職は、朝8時半出社~夜19時退社くらいの拘束時間です(もちろん部署や繁忙によって異なります)。
事務職だと、朝8時半~夜18時退社くらいの拘束時間です。
これがひとにとよっては『厳しい』『大変すぎる』と感じることもあるだろうし、『そうでもないな』と感じるかもしれません。

 

裏ワザとしては、途中で総合職から事務職に転換することが認められている会社もあります
総合職だとワークライフバランス的に厳しいから途中で転換するのも良いでしょう。
ただ、それありきで入社する、あるいは採用面談に臨むのはよくありません。
懐に忍ばせつつ、いざととなったら繰り出す伝家の宝刀にしておくのが吉です。

 

 

 結婚しにくいかもしれない

 

女性の目線にたったとき、結婚するなら自分よりも給料水準が高いほうがいいな、と思いませんか?
今の自分の生活水準は、今の自分の給料に支えられています。
生活水準というのはなかなか切り下げられないものです。
もし結婚相手の男性が自分よりも給料が低かったら、生活水準は確実に切り下がります。

 

女性の銀行員は、特に総合職になると自分の給料が世間一般と比べて高いので、結婚相手の対象となる母集団がすこぶる狭まります
だから銀行員同士の社内婚が増えるのです。
結婚が人生のすべてでないことは十分理解しています。
冒頭にも述べたように、『しいてあげればデメリット』というのはこのような意味です。

 

以上、女性が金融機関に就職するメリット・デメリットを、実体験をもとにお伝えしました。
少しでも新卒・転職で興味を持たれた方は以下の記事も参考にしてみてください。

 

 

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