【全て一発合格】実際に取得した銀行業務検定の難易度ランキング!

  • 2021年2月23日
  • 2024年1月26日
  • Banker
 
銀行員の新入社員『念願の銀行に就職したら、いろいろと取らなきゃいけない資格がいっぱい。中でも銀行業務検定というのは種類も多くて大変そう…メリハリをつけて計画的に合格していきたいな。難易度とか合格のしやすさを教えてください。』

 

こういった疑問にお答えします。

 

実際に取得した銀行業務検定の難易度ランキング

 

銀行業務検定の難易度ランキング、勉強時間、使用した参考書を解説します。  

 

 銀行業務検定とは

 

銀行業務検定とは、銀行業務検定協会が主催する検定試験のことです。
銀行員ならだれもが受けることになる資格の一つで、地銀でもメガバンクでも、場合によっては生損保や信金等でも合格を目指して勉強している方がいます。
社会人になると暇な時間が減りますので、大学生のうちに取れるものは取っておくというのも大事だと思います。

 

銀行に入社すると、『これだけは取得するように』と言われる試験の一つに、銀行業務検定があります。
銀行業務検定には、財務や税務等、複数の科目が用意され、それぞれ4級・3級・2級のようにレベルが設定されています。
なんで1級が無いのか、入社したときから疑問でしたが、未だに理由が分かりません。
2022年7月現在ですと、以下の種類が用意されています。

 

 

 

 

 

受験日は、各科目・級ごとに決まっていて、だいたい年2回くらい受けられます。
一部の試験は年1回しか実施されないので、注意しましょう。
よく銀行で人事から合格するように言われるのは、財務・税務・法務あたりです。  

 

 僕が合格した銀行業務検定一覧

 

僕が銀行員をしている中で合格した銀行業務検定は、以下の通りです。
いずれも、運もあって一発合格しています。  

 

・税務3級
・税務2級
・法務3級
・法務2級
・財務3級
・財務2級
・信託実務3級
・外国為替2級
・(金融コンプライアンスオフィサー2級)
 

 最後の金融コンプライアンスオフィサー2級は、正確には銀行業務検定協会が主催となる試験ではなく、その兄弟にあたる日本コンプライアンス・オフィサー協会が主催する試験ですが、似たり寄ったりなので追加しています。
こうしてみると結構受けたな、という印象です。
全てストレートで受かったとしても、丸3年はかかります。

 

銀行業務検定そのものの資格難易度としては、それほど高くはありません。
証券アナリスト二次や宅地建物取引士のほうが明らかに難易度は高いです。
しかし、そうはいっても証券外務員や生損保一般に比べれば圧倒的に難しく、勉強にかける時間は相当程度必要だと思います。
他の資格との比較感については、こちらの記事も参考にしてみて下さい。

 

 

銀行員パパブログ

銀行への就職に興味があるひと『銀行っていうと資格試験とか大変そうだな。入社したあと、いったいどんな資格を取得しなければな…

 

 

難易度ランキング、勉強時間、参考書について

 

人によって得意・不得意あると思いますが、僕個人の肌感覚ランキング(簡単な順)です。  

 

 第9位:金融コンプライアンスオフィサー2級

 

・難易度:★☆☆☆☆
・勉強時間:15時間程度
・参考書:公式問題集
 

金融コンプライアンスオフィサーは、3級から1級まで実施されています。
合格率は60%程度ですので、資格試験としては受かりやすい水準です。
選択式のみですので、いまいちわかってなくても合格する可能性があります。
財務や税務と違って、計算式やルールを覚えなければならない量が少なく、どちらかというと『一般常識』で回答が可能な問題が多い印象です。
なので、参考書をもくもくと読み込む必要性はあまりなく、過去問を何回か解けば十分に合格可能かなと思います。
さすがにノー勉で行くと落ちますので、過去問で感覚はつかんでおく必要があります。    

 

 

 

 

 第8位:財務3級

 

・難易度:★★☆☆☆
・勉強時間:25時間程度
・参考書:公式問題集、公式テキスト
 

財務は、4級から2級まで実施されています。
銀行員だと、4級から受けろと言われるよりも、3級から受けて2級まで目指せと言われるところが多いと思います。
いきなり飛び級で2級から受けるのは結構ハードルが高いです。
相当の自信がない限りは、3級から受けることをオススメします。

 

銀行員をしていると、研修や業務で企業分析やバランスシートをみる機会も少なからずあって、財務の内容は比較的とっつきやすいと思います。
ただ、公式や計算式で覚えなければならないものも多くあるので、テキストを一通り読み、そのうえで過去問を何度か解いていく必要があるかなという印象です。
3級は選択式のみですので、完璧に計算式を覚えていなければならない、というわけでもなく、なんとなくでも受かります。 合格率は30%~40%程度です。  

 

 

 

 

 

 

 第7位:法務3級

 

・難易度:★★☆☆☆
・勉強時間:30時間程度
・参考書:公式問題集
 

法務は、4級から2級まで実施されています。
法務も財務と同じで、4級から受けろと言われるよりも、3級から受けて2級まで目指せと言われるところが多いと思います。
いきなり飛び級で2級から受けるのは結構ハードルが高いです。
大学時代に法律を専攻していた方など、相当の自信がない限りは、3級から受けることをオススメします。

 

法務の内容は、銀行員の研修や業務でよく触れる人とほとんど接点のない人に分かれます。
また、法律の話は得意・不得意が結構はっきり出る分野だと思います。
僕の場合、大学時代に宅建を取得しており、民法に触れる機会があったので多少とっつきやすかったです。

 

法務は、はっきり言ってテキスト読んでも眠くなるだけです。
過去問を一通り解いて、解説を見て、出た問題と同じパートは解けるようにしておく、で良いと思います。
合格率は30%前後です。    

 

 

 

 

 第6位:財務2級

 

・難易度:★★★☆☆
・勉強時間:30時間程度
・参考書:公式問題集
 

財務2級は、財務3級に毛が生えた程度です。
記述式があるので、正確な理解とアウトプットが求められる点が3級との大きな違いです。
ただ、求められる理解力と範囲は3級と大きく差はありません。
テキストは3級のものをベースにしても良いと思います。
それよりも、過去問を一通り解いて、解説を見て、過去問と同じ種類の問題は解けるようにしておくことのほうが合格に近づけると思います。
難易度は当然、財務3級よりも高いのですが、財務3級合格の前提であればそこまで難しくはありません。    

 

 

 

 

 第5位:税務3級

 

・難易度:★★★☆☆
・勉強時間:35時間程度
・参考書:公式問題集、公式テキスト
 

税務は、4級から2級まで実施されています。
税務も財務・法務と同じで、4級から受けろと言われるよりも、3級から受けて2級まで目指せと言われるところが多いと思います。
いきなり飛び級で2級から受けるのは結構ハードルが高いです。
税理士試験経験者等でない限りは、3級から受けることをオススメします。

 

なお、僕の場合は日商簿記2級を取得していましたが、それでもやはり税務は3級からの受験にしました。
『簿記』と『税務』は別物です。
銀行員をしていても、意外と税務に触れることは多くありません。
財務諸表を見ることは多くても、消費税や所得税がどのように計算されているのかを考える機会は少なく、むしろ税金の金額は所与のものとしてキャッシュフローやバランスシートを見てしまいがちです。
計算式などの算数に加え、税法のリーガル的側面も必要になるため、インプットもそれなりに求められます。    

 

 

 

 

 

 

 第4位:信託実務3級

 

・難易度:★★★☆☆
・勉強時間:40時間程度
・参考書:公式問題集、公式テキスト
 

信託実務は3級のみが開設されています。
信託銀行員にとっては必須の資格です。
年に1回しか開催されないので、チャンスを逃すと手痛いです。

 

他の資格と異なり、信託実務に特化した試験になっています。
出題範囲も他の科目とは全く接点がなく、相互利用できる知識も期待できません。
僕の場合、業務で信託に触れる機会が多少あったので、経験値が多少のプラスにはなりました。
単純にテキストを読んで、過去問を解く、これ以外に合格の方法はないように思います。    

 

 

 
 

 第3位:外国為替2級

 

・難易度:★★★★☆
・勉強時間:40時間程度
・参考書:公式問題集
 

外国為替は3級と2級が開設されています。
僕の場合、調子にのっていきなり2級を受けたのですが、これが難易度が高いと誤解してしまっているのかもしれません。
しかし、仮に3級から受けたとしても、相当難しい試験だったと思います。
なんといっても、普通の銀行員は外国為替の細かいロジック等知りませんし、扱いません。

 

『コルレスバンク』なんて言葉を業務中に使うのは、ほんの限られたセクションだけです。
業務で使うこともないし、知識もない、その状態でゼロから学び始める方が多いと思いますので、難易度は高いようにも思います。
しかも、公式テキストがなく、問題集しか売ってないというのも難易度に拍車をかけます。
もちろん、業務で精通している方はこの限りではありません。
会社から取得を推奨されていて、業務に関係ないけど受けざるを得ない方は、かなりのインプットが必要になると覚悟してください。    

 

 

 

 

 第2位:法務2級

 

・難易度:★★★★☆
・勉強時間:40時間程度
・参考書:公式問題集、公式テキスト
 

法務2級は、記述式問題が組み込まれている点が難易度を押し上げます。
判例や大まかな法令理解も必要となり、インプット・アウトプットの双方を求められます。
テキストを一通り読み込んで、問題集で本番のレベル感を事前につかんでおく必要があります。 

 

試験本番では、記述問題についてはとにかく諦めずに書きましょう
最悪、適当に思いついたことでも良いので書きましょう。
それっぽいこと書いておけば、点数がついてくる可能性もあります。
法務2級に限ったことではないですが、記述は選択式と違ってめんどくさいというデメリットがある反面、適当なこと書いても部分点がくるかもしれないというメリットもある、と理解しておくことが大切です。  

 

 

 

 

 

 

 第1位:税務2級

 

・難易度:★★★★★
・勉強時間:50時間程度
・参考書:公式問題集、公式テキスト
 

税務2級は本当に難しかったです。
銀行業務検定そのものは、そこそこ勉強すれば普通に合格する水準に達する試験だとは思うのですが、税務2級に関しては簿記2級とかFP2級よりも難しかった印象があります。

 

やはり記述式が組み込まれているので、税法・計算式に関して正確な理解・記憶が求められる点が厳しいです。
税務3級に受かるのは、多少あいまいな理解でも選択式だから何とかなる面がありますが、2級だとなかなかそうもいかず。
たかが銀行業務検定と侮らず、テキストと問題集を2周くらいした方が良いのではないかと思いました。    

 

 

 

 

 

 

 最後まで諦めない!

 

銀行業務検定を受けるみなさん、とにかく最後まで諦めずに頑張ってください。
考えてもわからないことやどうにもならないこともありますが、試験時間の途中で抜け出してしまうのはもったいないなと感じます。
不合格になると結局もう一度受けなければならないのが銀行員の定めなので、二度手間になってしまうからです。

 

銀行業務検定以外にも銀行員には様々な資格が求められます。
別の記事でも紹介していますので、よろしければご覧ください。

 

 

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