FIRE達成への近道は銀行員になること!
年収のアップがFIRE達成への最短ルートです。
✔ 本記事の内容
・最も重視すべき点
・銀行員のメリット
FIRE(早期リタイア)を目指す現役銀行員です。
現在の資産残高は現金同等物のみで3,500万円ほどですが、投資にほとんど回せていないので、ETFや投資信託等に少しずつ振り分けを行っています。
僕『銀行員は給料もいいし、金融庁の目も厳しいから残業の規制もあって守られてるし、そんなにすぐつぶれるような会社でもな…
FIREとは、この数年、主に米国で流行している概念です。
Financial Indipendence, Retire Early = 『経済的自立と早期退職』を意味します。
できるだけ若いうちに会社員生活をリタイアして、限りある人生をストレスなく送ろうというライフスタイルのことを指します。
僕も十数年前に会社に入社する前から、会社にコミットし続けるという感覚がありませんでした。
会社のための自分、ではなくて、あくまでも自分のために会社がある、という自己中心的ともとれる考え方です。
会社の目標や目指す姿は、サラリーマンとして建て前では共感するものの、心の奥底ではどうでもいいと常に思っていました。
自分の趣味や家族のために時間を費やしたい、でもそのためには一定の収入がいる、収入のために仕方なく会社員になる、そんな思考回路です。
近年の新入社員や若手を見ていると、こうした考え方のサラリーマンが増えてきたように思います。
僕よりも年上の先輩になるほど、『会社員とはこうあるべし』とか『会社のために仕事を頑張るべし』という概念が身に染み込んでいる割合が多いように感じます。
考え方も表現方法も価値観も、インターネットの普及で多種多様になってきた現代においては、FIREのような概念がより身近なものになっていき、大企業という組織が成り立ちにくくなってくる時代を予感しています。
しかし、ただ会社を辞めて生きていけるわけではありません。
生活保護下だと自由な生き方とは少しかけ離れます。
FIREを達成するためには、一定の条件を満たす必要があり、そこに到達するまでの努力が必要です。
その最短ルートとして、銀行員に就職・転職することを挙げたいと思います。
30代半ばで年収1,000万円を稼ぐこと、また職としての安定性を維持すること。
これが早期にFIREを達成するための近道だと考えています。
FIRE達成のための方法
根本的な方法としていくつか種類があり、これらを複合していく必要があります。
✔ 支出を抑える
サラリーマンを辞めた後、お金を湯水のように使う生活がしたいと思う方は、FIREは適しません。
というか無理です。
FIREとは基本的に、『資産を増やして投資に回し、その投資から得られるお金の範囲内で生活していくこと』を指すからです。
富豪のような生活がしたかったら、それだけ稼ぎ続けられる仕事を選びましょう。
『資産を増やして投資に回し、その投資から得られるお金の範囲内で生活していくこと』
この後半部分を極力抑えることが、FIRE達成の一つの手段となります。
極論すると、年間の支出が100万円ならば、2,500万円の資産があれば十分にFIRE達成可能です。
今すぐ会社を辞めても問題ないと思います。
2,500万円をインデックス投資に回し、年率5%で運用すれば、20%の税引き後で毎年100万円の収入になるからです。
2,500万円のインデックス投資が暴落しようが暴騰しようが、5%の配当があれば元本を取り崩すことなく生活していけます。
単純な計算で、年間の支出が200万円ならば、5,000万円の資産が必要です。
年間の支出が300万円ならば、7,500万円の資産が必要です。
支出の数字が小さいほど、必要な資産は小さくて済みます。
自分のストレスにならない程度に、支出をミニマイズしていくことが大切だということです。
僕の場合、家のローンもあるため、年間の支出は頑張って抑えたとしても300万円くらいかと思います。
すると資産は7,500万円必要になります。
✔ 年収を上げる
『資産を増やして投資に回し、その投資から得られるお金の範囲内で生活していくこと』
この前半部分を極大化していくことが、FIRE達成の一つの手段となります。
先ほど述べた通り、資産を投資に回して、投資から生み出される収入で生活していくというのがFIREの基本的な考え方です。
従って、資産残高を増やさないことにはFIREの達成はあり得ません。
資産残高を増やす最も単純な方法は、年収の高いサラリーマンになることです。
もちろん事業を起こして稼げるようになれるならそれでも良いのですが、一般の方にそれは酷な話です。
給料の高い企業に数年間~十数年間勤め、昇格して年収を上げ、資産残高を増やしていく。
これがFIRE達成のための方法の一つです。
✔ 副収入を得る
FIREを達成するために、資産残高を増やしていく必要がありますが、本業だけだと二つの問題があります。
一つは、目標となる残高達成までにかなりの時間がかかるということ。
もう一つは、FIRE後に多少の収入が必要になった場合の受け身が取れないこと。
一つ目は単純で、本業の収入以外にも稼げる手があった方が資産残高を早く伸ばしていけるということです。
月5万円でも副業で稼ぐことができれば、年間で60万円になります。
これを趣味娯楽に使ってしまっては元も子もないですが、仮に複利5%で運用していけば、10年間で740万円近くにまで膨らみます。
二つ目が結構重要で、FIRE達成後にも投資利回りだけでは足りなくなる可能性も捨てきれません。
例えば、保有する銘柄が減配したとか、株価が大きく暴落して取り崩さざるを得なくなった場合等です。
また、全く仕事をしない生活を送ると、頭がボケるし社会との繋がりも希薄になります。
そうしたことへの予防として、ストレスにならない範囲で軽く働くのは悪いことではないように思います。
そのためにも稼ぎ口を少額でいいから持っておくというのはリスクヘッジとして有効です。
✔ 運用利回りを高める
これまで、『運用利回りを5%とすると』と勝手な仮定を置いてきました。
4%だったらどうするのか、3%だったら、2%しかとれなかったら、と不安になりますね。
実際、僕が投資しているSPYDという米国ETFですら(結構配当率が高い銘柄です)、配当率は4%台後半です。
個別株なら5%を超える銘柄もチラホラありますが、分散しないとリスクヘッジになりません。
しかし分散させると配当率は下がります。
ここが難しいところなのですが、世界経済は少しづつ成長していく前提にたったとき、中長期的に見ると株価も同じように価格を上げていくことが当然に想定され、その結果として配当率のみならず元本価格も上昇していくから、配当+元本値上がりベースで5%は十分に達成可能である、というのが結論になると思います。
俗にいう『4%ルール』も、定率と定額の二つの考え方があり、結構難しいです。
また別の機会に触れたいと思います。
✔ 夫婦共働きする
先に述べた『年収を上げる』に近い話です。
二馬力のほうが圧倒的に収入は増え、FIRE達成の近道になります。
日本の税金は、高年収になるほど高い税率が課せられます。
そのため、一人で年収2,000万円を稼ぐよりも、二人がそれぞれ年収1,000万円稼ぐ方が、手残りは大きくなります。
男女平等や産休・育休制度が充実した現代において、共働きはFIRE達成のための最短ルートと言えます。
最も重視すべき点
FIRE達成のために最も重視すべきは、年収です。
✔ 支出を抑える、には限界がある
支出を抑えるのは大切です。
年間1,000万円を恒常的に使い、外車を乗り回し、毎週パーティを繰り広げていては、FIRE達成は到底不可能です。
しかし、支出を抑えるといっても限界があります。
年間10万円では生きていけません。
食費や住居費等の最低限必要な支出は必ず残ります。
あまりにも切り詰めすぎると身体にも悪影響です。
健康を害することになれば、結果として医療費等の支出も膨らむかもしれません。
✔ 運用利回りにも限界がある
投資銘柄を探していると、年率20%といった超高配当銘柄もあります。
値上がり幅も考慮したトータルリターンベースでは、年率50%等のバカみたいなパフォーマンスを叩きだしている銘柄もヒットしますね。
しかし、こうした銘柄はかなりのリスクを抱えていると考えましょう。
リスクとリターンは表裏一体です。
自分の資産の10%程度をこうした銘柄に投入するのは良いと思いますが、価値が無くなるほど値下がりする可能性も踏まえるべきです。
✔ 副収入はとりあえず必須ではない
副収入は、あるに越したことはありません。
その方がFIRE達成のために必要な資産残高への到達時期を短縮できるし、FIRE後の収入に目途が付けばそれだけ必要な資産残高は少なくて済むからです。
ただ、本業が忙しいうちに副業に時間が割けるとは限りません。
逆に、本業に支障が出る可能性もあります。
せどりや転売、ネットビジネスやプログラミング等、今の時代はいくらでも稼ぎ口がありますが、あくまでも本業で一定の収入を得たうえで、余裕があれば副収入の獲得を目指しに行くべきです。
もちろん、副業のほうが本業よりも稼げるようなことになってしまった場合は別です。
ここまで稼げるならば、とっとと本業を辞めて副業の本業化にシフトしていくべきと思います。
出来るならば僕もこうなりたいですが、さすがに銀行員をしているとそこまでの時間はないですね。
✔ 収入の高い職業に就き、共働きするのが最も重要!
やはり、収入を上げるのが何よりもFIREの近道です。
それも、共働きで税率メリットを取りに行くのが良いと思います。
年収には支出と違って限界がありません。
外資系金融機関(ゴールドマンサックスとか)だと、サラリーマンでも年収1億という世界があります。
もちろん下位10%は毎年クビを切られる厳しい世界ではありますが、数年間働くだけで他の一般企業に勤める十数年分の収入を獲得することも可能かもしれません。
共働きにすると、それぞれの年収に対して税率がかかってくるため、税率はトータルで下げられます。
一人で超高額年収を叩き出しても、税率がバカみたいに高くなってしまいます。
一馬力で頑張るよりも、二馬力で家計を磨いていきましょう。
銀行員のメリット
年収や安定性の観点で、銀行員はFIRE達成の近道と言えます。
✔ 銀行員は30代で年収1,000万円
銀行員になると、新卒の数年間こそ年収が低いですが、そこからはうなぎのぼりです。
30代前半で1,000万円に到達することも充分可能です。
20代後半でも700万~900万くらいまでは余裕でたどり着けるでしょう。
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✔ 銀行員は安定した職種
成長性が無いとか、~ペイに取って代わられるとか、色々と言われますが、やっぱり銀行はインフラとして必要な業界です。
すぐにつぶれるという心配は不要だと思います。
FIREを達成するためには資産残高を増やしていく必要がありますが、そのためには少なくとも数年間は企業に勤めて給料を稼ぎ続ける必要があります。
たとえ年収が1,000万円を超える企業に勤めていても、1年で潰れるような脆い会社では安定しません。
その意味で、FIREを目指すうえで銀行員というのは理に適っていると考えています。
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✔ 採用数と入社のしやすさ
事務のロボ化やATM・支店の削減に伴い、銀行の採用数は確かに近年減ってきています。
しかしそうは言っても採用数は他企業と比較してまだまだ多いです。
採用数が多いということは、それだけ入社できるチャンスがあるということです。
インフラ等も年収という意味では高水準ではあるものの、採用数が明らかに少なく、チャンスがどうしても低くなります。
どれだけの人がライバルになるかという倍率ベースで考えればまた違った景色になるかもしれませんが、30代でかなり高い確率で年収1,000万円が見込める業種の中でこれだけ採用数が多いセクターは他にないと思います。
✔ 銀行員に就職・転職を目指すなら
以上のように、FIREを目指すならば、銀行員という職業に就くことが近道だと思います。
僕も銀行員生活を10年以上続けていて、今も現役で働いています。
FIREを目指し始めたのがもっと早かったら、既に引退していたかもしれませんが、過去にも戻れないので仕方ありません。
僕の場合は妻も銀行員ですので、世帯年収の観点も、共働きでの税率の観点もクリアしていることになります。
恵まれた条件にあることに感謝しつつ、ここから最短ルートに乗っかりにいくのみです。
FIREを目指すために銀行員という選択肢は十分あり得ると思います。
ノルマ、ブラック、サビ残、そのようなイメージは今の銀行からは程遠いです。
大学生で就職を目指している方、年収アップとFIRE達成を目指すサラリーマンの方は、ぜひとも目指してみて下さい。
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