値引・割引とポイント還元はどちらがお得?
具体的な例を使って解説します。
✔ 本記事の内容
・ポイント還元の経済的効果
・まとめ
今回の記事は、わかっている人にとっては当然の話です。
箸休め的な話題といってもいいでしょう。
しかし、意外と値引・割引とポイント還元の違いについて理解していない方も世の中には多くいるような気もします。
先日、MacBookを購入した記事を投稿しましたが、その際にも安く購入する方法として『割引』と『ポイント還元』の2パターンの話が出てきました。
仮に、10%の割引と10%のポイント還元、どちらでも選んでいいですよと言われたらどちらを選びますか?
僕は間違いなく前者を選びます。
その理由を、なるべく噛み砕いて解説したいと思います。
金融リテラシーを高める観点でも結構重要だったりしますので、よろしければご覧ください。
値引・割引の経済的効果
まずは値引・割引について考えてみましょう。
✔ 割引『額』について考える
例えば、10万円の買い物をすると仮定しましょう。
ややこしくなるので、消費税は考慮しないこととします。
割引率が10%だとすると、購入価格は90,000円です。
計算式は、100,000円×(100%-10%)=90,000円です。
あるいは、割引額=100,000円×10%=10,000円だから、購入額は100,000円-10,000円=90,000円、と計算してもよいですね。
✔ 割引『率』について考える
さて、先ほどの例でいうと、割引率は何%になるでしょうか。
本来100,000円で購入すべきところを90,000円で購入できたわけだから、割引額は10,000円です。
つまり、割引率は、10,000円÷100,000円=10%になります。
なにを当たり前のことを、と思うかもしれませんが、大切なことなので細かく説明しました。
次のポイント還元と比べた時に大きな違いを生みます。
ポイント還元の経済的効果
それではポイント還元について考えてみましょう。
✔ ポイント還元『額』について考える
同じく、10万円の買い物をすると仮定しましょう。
ややこしくなるので、消費税は考慮しないこととします。
ポイント還元率が10%だとすると、ポイント還元額は10,000円です。
計算式は、100,000円×10%=10,000円ですね。
✔ ポイント還元『率』について考える
さて、先ほどの例でいうと、ポイント還元率は何%になるでしょうか。
100,000円の購入で10,000円分のポイントを獲得できたわけだから、ポイント還元率は10,000ポイント÷100,000円=10%ですね。
✔ では、割引『率』は?
ところが、ポイントは付与されただけで、100,000円の出費があったことに変わりはありません。
この10,000円分のポイントを使い終わって初めてポイント還元の『効果』を得たことになります。
つまり、100,000円の購入をして10,000円分のポイントを獲得した後に、その10,000円分のポイントを使い切らなければならないわけです。
すると、合計で110,000円分の買い物が100,000円でできたことになります。
さて、この時の割引『率』はいくらでしょうか。
110,000円分の買い物を100,000円でできたわけだから、割引『額』は110,000円-100,000円=10,000円になります。
割引『率』は10,000円÷110,000円=約9.1%となります。
まとめ
どちらがお得か、よく考えてお買い物を!
✔ 同じ率なら割引がお得
ということで、10%の割引と10%のポイント還元だったら、前者の方がお得ということになります。
なんとなく『ポイントが溜まっていく』というのは資産が増えるような感覚でお得感があるのですが、数学的・経済的には割引の方がお得になります。
お店側ももちろんこれを頭に入れた上で顧客との交渉に臨んでいます。
顧客側としては、できればポイント還元ではなく割引を勝ち取りたいところですが、お店側にも譲歩できることとできないことがあるので、ここはせめぎ合いになりますね。
また、ピッタリとポイントを使い切ることは難しいですし、実際の割引率はもっと下がります。
しかも、お店側からするとポイントという『人質』があるので何度も自分のお店で購入してもらえるきっかけにもなります。
こういった、お店側の思惑も考えながら買い物をすると、視野が広がってよいかもしれません。
昨今はネット上での買い物が大きな割合を占めつつあります。
ポイント還元ではなく、値引きで勝負する電子上の店舗も増えています。
例えば、9%の値引きと10%のポイント還元だったらどっちがお得か?
よく考えてお買い物をしましょう!