銀行員に必要なパソコンスキル【サラリーマンの業務を効率化するテクを3つ紹介!】

  • 2020年10月6日
  • 2023年10月18日
  • Banker
 
銀行に転職・就職を考えているひと『給料も高いし、会社としても安定しているから銀行に勤めたいと思うけど、業務で必要なパソコンのスキルってどんな感じなんだろう?プログラミングまで当然のように求められるとちょっときついな…実際どのくらいパソコンを使える必要があるのか、教えてください!』

 

こういった疑問にお答えします。

 

銀行員に必要なパソコンスキルを教えます

 

実際にメガバンクで働いていて必要なスキル水準を解説します。

 

 本記事の内容

 

 

・業務内容によって必要なスキルは異なる
・一般的な銀行員に必要なスキル

 

 

銀行員の仕事というと、もしかしたら最新のシステムが導入されているイメージがあるかもしれません。
実際には、収益の計算・集計や提案書の作成、社内報告メモのドキュメンテーション等、すべて銀行員が自分で行います。
独自のマシンやロボがいるわけではなく、普段使用しているエクセル・ワード・パワーポイントで作業します。
マイクロソフトオフィスをうまく使えるかどうかが業務効率を左右するといっても過言ではありません。

 

ただ、例えば収益を含む様々な数字の集計をするときに、エクセルの知識がどの程度必要なのかというとなかなかイメージしにくいのではないでしょうか。
ただ足し算・引き算をできればよいのか、というとそこまでレベルが低いと業務についていけないと個人的には思いますし、一方でマクロを組み込めるスキルがないと業務が回らないかといえばそこまで必要でもありません。

 

具体的にどういったマイクロソフトオフィスの機能を使いこなせれば業務を行う上で困らないか。
現役の銀行員の立場でご説明します。
なお、なんだかんだでビジネスの世界はマイクロソフトが強く、アップルのソフトウェアは一般的ではありません
アップルのスプレッドシートを使いこなせるからといって銀行員の仕事にはそれほどプラスにはならないと思いますので、念のため付け加えます。

 

 

業務内容によって必要なスキルは異なる

 

一般論として、部署によって求められるスキルは異なります。

 

 銀行内にも、パソコンスキルレベルが高い部署はある

 

銀行は基本的に大企業です。
資本金やバランスシートの大きさをもって大企業ということもあれば、社員の数が多いということをもって大企業ということもあります。
社員が多ければ部署も多くなるのは必然です。
部署が多くなれば、それぞれの部署の専門性も上がっていきます。

 

銀行の特定の部署の社員が、自分の手で大きなシステムを設計することは稀です。
というか、ほとんどないと思います。
餅は餅屋ということわざがあるように、システムを創り上げたいと思ったら予算をとって外部に委託するのが基本です。
ただ、こういったシステムの『予算を取る』『要件を定義する』『テストを行う』などの付随業務は、特定の部署の銀行員が受け持つことがよくあります。
このようなセクションにいる場合には、多少なりともプログラミングなどの専門知識が必要になってくると思います。

 

別の例を挙げると、運用商品の設計を行う部署の場合、株価の過去データを使って様々なシミュレーションを行うことがあります。
こういったセクションでは、エクセルのマクロや特定言語を使った複雑な計算式を組むことで高度な計算処理を行う必要があり、専門的な知識が必要になってくるケースがあります。
僕自信も運用セクションにいたことがありますが、やはり門外漢がいきなり見てわかるようなレベルの知識ではなく、ある程度まとまった期間の勉強をしないとついていけないなと感じました。

 

このような『銀行員の中でも特殊なセクション』に身を置く場合には、比較的専門知識が必要です。
プロパー(新卒から勤めている社員)の場合でそういった部署に異動になった場合は、周りの先輩後輩に聞きながら学んでいけばいいし、恐らく部署内での研修体制も敷かれていると思われます。
中途採用の場合には、そういった知識ありきでの即戦力を期待しているわけですから、スキルを身に着けてから転職にチャレンジするようにしましょう。

 

 

 そうでない部署の場合

 

先ほど述べたような特殊なセクション『以外』はどうでしょうか。
つまり、ほぼ大多数の銀行員に求められるパソコンスキルです。
部署でいうと(キリがありませんが)、営業・企画・事務・プロダクトなどです。

 

冒頭でも述べたように、営業でも事務でも、マイクロソフトオフィスをよく使用します。
数字の集計には必ずエクセルを使うし、社内報告にはほぼ毎回ワードで文書を作ります。
顧客あての提案書は大抵の場合パワーポイントでしつらえます。

 

逆に言うと、数字の集計にマクロやアクセス、特殊言語までは使用しません。
社内報告に一太郎を使用することもありません。
ホームページにアップするウェブサイトを作ることもないし、ウェブサイトに掲載するページのテキスト編集を行うこともありません。
兎にも角にも、一般の銀行員に必要なアプリケーションは、エクセル・ワード・パワーポイント、この3点です。

 

 

一般的な銀行員に必要なスキル

 

特にエクセルは知っておくと便利なことが結構あります。

 

 マイクロソフトオフィス共通

 

各アプリケーションに行く前に、共通で知っておいた方がよいことを列挙します。
いずれも、無くてもなんとかなりますが、あると仕事が早くなります。
1コマンドごとに短縮できる時間は微々たるものでも、塵も積もれば山となるです。

 

 

・Ctrl+Z → 操作を元に戻す
・Ctrl+Y → 元に戻した操作をやり直す
・Ctrl+A → すべての項目を選択する
・Ctrl+X → 選択した項目を切り取る
・Ctrl+C → 選択した項目をコピーする
・Ctrl+V → コピー、切り取りした項目を貼りつけ
・Ctrl+P → プリントする
・Shift+矢印 → 連続する複数のセルをまとめて選択する
・Ctrl押下+セル選択 → 別々の複数のセルをまとめて選択する
・Windowsキー+PrtScrキー → スクリーンショットを撮って保存

 

 

他にもたくさんショートカットキーが存在しますが、頻度が高いのはこんなところかと。
全部覚えるのも非効率なので、とりあえずこれくらいを覚えておいて、自分に必要だと思えば追加でインプットしていけばよいと思います。

 

 

 Word

 

ワードは、まずは誤記なく正確に、早くタイピングできることが重要です。
最近は携帯電話のフリック機能に慣れていて、パソコンのキーボード入力が苦手なひとも増えていると思いますが、銀行の仕事をするうえではある程度早くタイピングできることは重要です。

 

そのうえで、ワードファイル編集で知っておいた方がよい『ワードで出来ること』は以下の通り。
このくらいが調べずにパッとできれば問題ないと思います。
いずれもリボンから特定のコマンドを呼び起こせば調整できますが、すぐにたどり着けないことも多いので、都度Googleで調べればよいかと思います。
結構調べ方が難しくて、『段落 調整』とかでも自分が本当に知りたいことが出てこないことが多く、そこは慣れと経験です。

 

 

・ページを区切る
・1,2,3…、(1)、(2)、(3)…、と段落を構成する
・目次を設定する(見出しを設定する)
・左右の幅を拡げたり狭めたりする
・文の開始位置をずらす(インデント)
・テキストの大きさやフォントを変更する
・テキストをハイライトで色付けする
・履歴付きの編集をする、履歴を承認する
・文と文の間の段落・行間を調整する
・文章構成を変えずに図を上から挿入する
・表を挿入する
・A4、A3などのサイズを変更する
・特にA3の場合に、左右見開き形式にする

 

 

 PowerPoint

 

パワポは、ビジュアルセンスが問われます。
図や表の挿入は、リボンから簡単にできるので、『知っておくべき』ということもありません。
デザインや色使い、図の配置などが重要ですが、僕も苦手です。
だいたい会社ごとにテンプレートが用意されていると思うので、これに従えばよいと思います。
ビジュアルセンスを磨く勉強や教材には手を出す必要はありません。

 

 

 Excel

 

エクセルは、知っていることが多いと圧倒的に仕事が早くなります。
特に、『こういう集計がしたい』という希望を叶える計算式を知ってるか知らないかで業務のスピードに雲泥の差があります
銀行だと集計対象の数字も膨大になることが多いので、手で集計するのには限界があります。

 

知っておくべきエクセルの最低限の知識と、僕がよく使う(多くの銀行員が知っておくと仕事が早くなると思う)計算式は以下の通りです。
数が結構多いですが、これでも全機能のうちの一部で、これだけ使えればほぼ困ることはないと思います。
頑張って習得しましょう。

 

 

・絶対参照と相対参照の違いが分かる
・セル内での改行(Alt)
・セル内での文字列の位置調整(上下、左右)
・ピボットテーブル
・降順、昇順の並び替え
・SUM関数、SUMIF関数、SUMIFS関数
・COUNT関数、COUNTIF関数、COUNTA関数、COUNTIFS関数
・VLOOKUP関数
・HLOOKUP関数(あまり使わない)
・SUMPRODUCT関数
・AVERAGE関数
・MAX関数、MIN関数
・ROUNDUP関数、ROUNDDOWN関数
・INT関数
・TRUNC関数
・VALUE関数
・TEXT関数
・RIGHT関数、LEFT関数、MID関数
・EOMONTH関数
・WORKDAY関数(あまり使わない)
・YEAR関数、MONTH関数、DAY関数
・IF関数
・ISERROR関数(あまり使わない)
・AND関数、OR関数

 

 

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