銀行員ってやっぱり高学歴が多い?【東大・京大・早慶強し…元銀行員が実態を解説】

  • 2020年9月19日
  • 2023年10月18日
  • Banker
 
銀行に就職することを目指しているひと『銀行員は平均年収が高いし、何だかんだでつぶれなさそうで安定してる。自分も就職してみたいなと思うけど、やっぱり学歴が高くないと足切りされてしまうんだろうか?』

 

少し厳しい意見になるかもしれませんが、実際に働いている立場として現実をお伝えします。

 

この記事の内容

 

 

・どんな大学・学部を卒業した社員が多いか
・だからといって諦めない!

 

 

僕は、現在進行形でメガバンクに勤めています。
偏差値の高い大学卒でなければ銀行には就職できない、足切りされる、と考える方も多いのではないかと思います。
周りの同僚の学歴と、実際に学歴は就職に関係するのかどうかについて、まとめてみました。

 

先に結論を述べると、新卒の場合は学歴は少なからず影響があると思います。
ただし、それは結果的にそうなっているだけ、という側面もあります。
学歴の高さとビジネススキル(コミュニケーションや頭の回転の速さ、顧客との交渉力、調整力などなど)は、一般的には相関関係があるからです。
転職の場合は、特に学歴など関係ないと思います。

 

 

どんな大学・学部を卒業した社員が多いか

 

社内で統計をとったわけでも、人事部のデータに基づくものでもありませんが…
メガバンクの学歴水準について、僕の実感をお伝えします。

 

 文系・理系

 

やはり文系が圧倒的に多い印象です。
理系だと、『なぜ銀行に入社したいのか』に対する理由として『大学時代に金融を学んで興味をもったから』が使えないからです。

 

ただ、絶対に文系ばかりかというとそんなこともなく、肌感覚では2割くらいは理系もいるような気がします。
単純に『企業説明会で金融に興味をもったから』という理由であれば、理系でも理屈が通りますからね。
また、投資運用セクションなどでは数学や統計の知識も必要になるので、理系の知識・経験が生かせる分野も銀行の中に少数ながら存在します。

 

 

 学部

 

商学部・経済学部が圧倒的に多いです。
ついで法学部や政治経済学部などでしょうか。

 

文系が多いといいましたが、文学部や社会学部は比較的少ない印象です。
銀行の業務は論理的な思考が必要になるため、感情論や芸術論などとはなかなか相いれない関係にあるからでしょうかね。

 

 

 学部卒・院卒

 

これは当然かもしれませんが、学部卒が圧倒的に多いです。
院卒も同期の中で1割くらいいるかな~という感じですね。
ちなみに、院卒の場合は(ほかに問題がなければ)学部卒に比べて昇格のタイミングは早いです。

 

 

 大学の偏差値

 

これがいわゆる学歴ですね。
正直に言うと、総合職であればMARCHレベル以上がほとんどです。
もっというと、慶應・早稲田と旧帝大・一橋で3割~4割くらい占めているような気さえします。
特に慶應・早稲田は、周りに小石を投げればすぐにぶつかるくらい、たくさんいます。

 

総合職と事務職の違いについては、こちらの記事をご覧ください。

 

 

銀行員パパブログ

  金融機関への就職を考える女性『銀行とか金融って男社会が強いイメージ。女性でも仕事ができるところなのかしら?出産や離職…

 

 

新卒採用する側は、例えば慶應だったら〇人くらいとりたいな、というイメージをもって採用活動しています。
これは慶應をエコひいきしているというよりも、過去の実績から優秀な人材を輩出している大学だからハズレが少ないだろうという経験則に基づくものだと思っています。
偏差値の低い大学にも銀行で優秀な活躍をできる潜在力をもったひともたくさんいると思います。
慶應・早稲田になると、銀行側に採用枠が一定数もうけられているので、相対的にチャンスが多い、ということです。

 

銀行の業務は論理的な思考が求められます。
『なんとなく良さそうなひとだから融資しました』という感覚論は受け入れられません。
『このひとの年収と担保価値を見積もれば、100万円融資しても返済される可能性は過去実績から検証すると〇%、だから融資します』みたいなロジカルな思考回路が要求されます。
この『ロジカルな思考力』は、大学の偏差値とある程度相関するということも事実です。
全部が全部そうだというつもりはありませんので、あくまでも一般論ということで。

 

 

だからと言って諦めない!

 

『やっぱり学歴が高くないと銀行に就職なんて無理じゃん…』とは思わないでください。

 

 新卒か転職か

 

新卒の場合は、先ほど述べた通り学歴がある程度影響してきます。
これは事実です。
(ただ、枠が限られていて難易度が高いだけであって、不可能というわけではありませんよ!)

 

しかし、既に特定のスキルがあり、そのスキルを活かして銀行に転職しようとする場合は、学歴は大して関係ありません。
転職採用する銀行側としても、即戦力を求めているからです。
別に学歴なんて重視しません。

 

近年、銀行はフィンテックやスマホアプリ、仮想通貨などの新規分野に参入しています。
これらの分野に対する知見や経験値が現在の組織の中には少ないので、即戦力を求めています
こういった領域に携わってきたひとであれば、学歴なんて全然関係なく銀行の扉をノックできると思います。

 

『仮想通貨とかフィンテックなんて全然わからないよ…』と思わないでください。
銀行が参入しようとしている新規分野はこういった軸だけではありません。
例えば、海外に新しい支店を開設しようとしている銀行があれば、その現地の文化や言語に秀でている、といったことでも十分『即戦力』としてアピールできるはずです。

 

 

 地銀はどうか

 

メガバンクへの新卒就職の場合は、学歴が高くないとチャンスは多くありません。
しかし、地銀になると敷居は少し下がります。
単純に、メガバンクと比べて人気が劣るからです。
大手地銀は年収も十分高いので、目指す価値はあると思います。

 

ただ、少し注意してほしいのは、地銀だから学歴低くても余裕で入れるかというとそうでもなく。
その理由として、まず第一に、採用数が少なく、狭き門になっているから。
そして第二に、意外と地元出身者の高学歴集団が幅をきかせているから。

 

例えば、京都銀行を例にしてみましょう。
子供のときから京都で育ち、非常に優秀な成績で京都大学に入学し、そのまま地元に残り続けたいけど年収の高い企業があまりなく、地場の京都銀行に入社するケースがそこそこある、という話を聞いたことがあります。

 

とても腹落ちする話だと思いませんか?
同じように、筑波銀行には筑波大学生が、東北銀行には東北大学生が入社している、ということもあり得て、新卒採用では強力なライバルになるでしょう。

 

 

 まずはチャレンジしてみること

 

少なくとも新卒採用のときには学歴はある程度影響します。
でも、東大卒でもぜんっぜん仕事のできない窓際族もメガバンク内に存在します
逆もしかりで、低学歴だけど役員にまで上り詰めている優秀な人材も存在します。

 

学歴が高くないと、新卒採用に関してはビハインドな状況にはなります。
でも諦めたらそこで試合終了です。
イレギュラーケースは必ずあります。
興味があるのであれば、まずはチャレンジしてみましょう。

 

 

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