女性が銀行に転職するのは難しい?【転職してくる割合は男女比8:2の現実】

  • 2021年3月7日
  • 2023年10月25日
  • Banker
 
銀行に転職を考えている女性の方『いまは女性も普通に働く時代。キャリアップのため、生活のために、銀行に就職することを考えています。総合職でも一般職でも、銀行なら一人で生きていくだけの年収は十分稼げると思うので期待しています。女性が銀行に転職するのは難しいのでしょうか?』

 

こういった疑問にお答えします。

 

女性で銀行員になるならば、新卒採用を圧倒的にオススメします

 

僕が勤めるメガバンクの実態をお伝えします。

 

 本記事の内容

 

 

・メガバンクにおける女性転職率の実態
・女性が銀行に転職するのが難しい理由
・女性で銀行に就職を目指すなら新卒をオススメします

 

 

銀行員は他業種に比べて年収も高く、福利厚生も充実しています。
銀行には大きく総合職と一般職という二つの職種があり、女性の場合はどちらかを選択可能です。
総合職のほうが責任も任せられる仕事も裁量も大きく、一般職は主に事務に特化した職種と言えます。

 

 

銀行員パパブログ

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一般職のほうが年収は低いのですが、それでも世間一般の給与水準から比較すると高いといえます。
事実、僕の周りでも一般職で独身で働き続けている方も多くいらっしゃいます。
彼女たちも、特に何不自由することなく生活できるだけの給料を稼いでいくことが可能です。
それだけ銀行は給与水準が高い業種なのです。

 

こうした背景もあり、キャリアアップを目指す女性が銀行への転職を考える機会もあると思います。
転職活動そのものはタダですので、全く止めるつもりはありませんし、不可能だというつもりも全くありません。
ただ、現実問題として、あるいは僕が勤めるメガバンクの実態を踏まえると、少々難易度は高いと言わざるを得ないかなと思っています。
このあたりについて、詳しく解説していきます。

 

 

メガバンクにおける女性転職率の実態

 

メガバンクにおける女性転職率は、実際のところ低いです。

 

 僕が勤めるメガバンクにおける実態

 

僕は某メガバンクに勤めています。
毎月、転職や退職の人事については掲示板に掲載されるので、チェックすることが可能です。
本ブログでは、銀行への転職をオススメする記事も多く掲載させて頂いていることもあり、現状どんな採用状況であるのか等はなるべくチェックするようにしています。

 

転職者が多い月もあれば少ない月もあります。
部署ごとの人材状況や、退職者の数などによって逐一状況は変わりますので、ある一期間の採用状況がいつもその通りになるとは限りません。
なので、なるべく偏りが出ないように、過去1年間の転職採用者を見てみました。

 

僕が勤めるメガバンクの場合、転職者全体の数を100としたとき、女性は約20でした。
つまり、転職で新たに入ってくるサラリーマンのうち、女性の割合は2割しかないということです。
もちろん、年度や切り取る期間のタイミングによっても異なると思うので、あくまでご参考ということでご理解ください。

 

 

 年齢層

 

女性の転職者の年齢層は、結構まちまちです。
20代の若手もいれば、30代の中堅もいます。
ただ、銀行に限らず転職一般の話だとは思いますが、40代や50代での転職者はほとんどいません。

 

 

 結婚・子の有無

 

転職してきた女性が、結婚しているかどうか、子供がいるかどうかは、掲示板の情報だけではわかりません。
なので、『結婚していると転職しにくいかどうか』『子供がいると転職しにくいかどうか』は、客観的なデータからはお示しできません。悪しからず。

 

 

女性が銀行に転職するのが難しい理由

 

転職志望者と採用側の双方の要因があります。

 

 採用側の要因

 

男女差別ということは抜きにして、事実として女性は出産というライフイベントがあるため、一時的に休職せざるを得ません。
企業側からすれば、単なる労働力として社員をとらえているならば、休職しない人材のほうが重宝するという考え方も根強く残っている可能性はあります。
事実、そうした企業もいまだに一定程度残っていると思うし、中小零細企業のような余裕のないところほどそうした傾向にあるように思います。

 

しかし、銀行は地銀であっても世間的には大企業に位置します。
決算報告では、SDGsやESG、女性活躍などの定性面のアピールもしなければなりません。
こうした背景から、採用側が積極的に女性の転職採用を控えている、とは必ずしも言い切れないと思います。

 

 

 転職志望者側の要因

 

個人的にはこちらの方が大きな理由だと感じています。
そもそも女性で転職を考える人の割合は、男性よりも低いです。
理由としてあげられるのは、結婚や出産を機に仕事を辞めてしまう方も、やはり今の時代でも一定程度はいるということがあげられます。

 

ただ、『きっと結婚や出産といったイベントを控えている可能性があるから、転職しようと思っても内定は難しいだろうな』と思ってしまう心の壁も一つの大きな要因ではないかと思います。
企業側からすれば、女性活躍や役員登用比率の向上は、世間的にも求められる話であり、そんなことよりも長く働いてくれてかつ優秀な人材を採用したいという想いは必ずあるはずです。
『出産したら辞めてしまうと思われるかもしれないから転職面接はやめておこう』は少々もったいないのではないかなと思います。

 

 

女性で銀行に就職を目指すなら新卒をオススメします

 

とはいえ、新卒での採用が圧倒的にオススメです。

 

 転職で銀行員になる女性は少ないというデータ

 

先ほどまで述べてきたように、必ずしも女性だから銀行に転職するのが難しい、ということはないと考えます。
男性か女性かは抜きに、ヒトとして優秀かどうか、即戦力になるキャリア・経験をもっているか、のほうが重要なファクターだからです。
また、企業側からするとそうした優秀な女性を役員等に登用し、対外的にアピールしたいという思惑も見え隠れします。

 

ただ、事実として転職してくる女性の割合は少ない。
スキルはあるけど踏み出しにくい、いつ辞めるか分からないから採用しにくい。
転職志望者と採用側の双方にホンネと建て前が見え隠れしますが、データはデータです。
倍率は置いておくと、女性が銀行に転職するのは狭き門だと思った方が保守的だと思います。

 

 

 新卒ならば採用はされやすい

 

新卒の場合は、長く勤めてもらえる前提で企業側も採用活動を行います。
新卒採用者のうち女性がどれだけいるかも公表している企業も多く、世間的な要求も踏まえ、かなりの割合で女性を採用している銀行も多いです。
就職すれば、産休育休制度は充実しているし、復帰に向けた待遇もとても良いです。
女性の場合、銀行で年収アップを目指していくのであれば、転職よりも新卒のほうが確率も高いし、周りの目も気にならないと思います。

 

最後に付言しておくと、転職採用はほぼすべて総合職と思ってください。
一般職は新卒時から特定分野に集中的に従事させてキャリアを伸ばしていく職種であるため、中途採用でその立ち回りを期待されるケースはほとんどありません。
営業をバリバリやらずに事務だけで勤めたいと考える方もいると思いますが、そういった場合は転職で銀行に行くのが現実的ではなく、新卒採用で一般職採用を目指していくのが無難です。

 

 

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