オイパペマラソンとは?
デイトナ→オイパペに変わっただけですが…
✔ ロレックスとは
もはや説明不要な気もしますが、ロレックスは言わずと知れた高級時計ブランドです。
スイスに本拠地を置きますが、元々はロンドンでドイツ人のハンス・ウィルスドルフという方が創業したそうです。
特に有名なのは、堅牢性に優れた『オイスター機構』、腕につけるだけで内部のゼンマイが巻き上がる『自動巻き機能』、日付が0時に切り替わる『デイトジャスト機能』の3つです。
今ではどのブランドでも採用されているようなものばかりですが、その先駆けはロレックスだったんですね。
ロレックスは宣伝活動やブランディングもとても優れています。
テニス界のレジェンドであるロジャー・フェデラーや、ゴルフ界のレジェンドであるタイガー・ウッズなどとアンバサダー契約を結んで、そのブランド価値を向上させています。
テニスの4大大会であるグランドスラムや男子ゴルフのメジャー大会ともスポンサー契約を締結しており、スポーツのテレビを見るとクロノメーターとしてロレックスのブランドロゴを目にすることも多いでしょう。
ロレックスというと世間的には『超高級時計』という印象がありますが、実は時計界の中では『中堅』に位置するといっても過言ではありません。
『雲上ブランド』と呼ばれるパテックフィリップなどは、ロレックスよりもさらに高価なモデルを多数ラインナップさせており、調べるほどに腕時計の世界は奥深いなと痛感させられます。
といっても、これらはwikipediaででも調べればすぐにわかることですし、今更説明不要なほど一般常識といっても良いかと思います。
✔ ロレックスマラソンとは
ロレックスには、プロフェッショナルモデルとオイスターモデルの大きく2つの種類に大別されます。
詳細は割愛しますが、プロフェッショナルモデルにはサブマリーナやエクスプローラー、そして僕の購入したコスモグラフデイトナなど、プロスポーツなどの過酷な環境にも耐えうる複雑な機構と独創的なコスメティックとなっています。
一方でオイスターモデルは、まさに時間や日付を知るために特化した一般的な時計となりますが、宝石を散りばめた豪華絢爛なものや、曜日まで表示可能なデイデイトという非常に高価なモデルも用意されています。
今回探す『オイスターパーペチュアル』というモデルは、その名の通りオイスターモデルに分類されます。
近年まではプロフェッショナルモデルに比べて比較的購入しやすく、ショーケースに展示されていることも多かったのですが、最近はロレックスのステンレスモデル全般が大人気となってしまい、オイスターパーペチュアルも御多分に洩れず、全く見かけないレアモデルになってしまいました。
故に、こうしたロレックスのステンレスモデル等を正規店で購入しようと通い詰める『ロレックスマラソン』なるものを遂行する強者たちが世の中に存在するのです。
ちなみに僕は、冒頭でも述べた通り、超人気モデルのデイトナを購入するためのマラソン、通称『デイトナマラソン』を完走しております。
デイトナマラソン日記については以下からご覧ください。
全6回で完結します。
✔ オイスターパーペチュアルとは
先ほど一部説明した通り、オイスターパーペチュアルというモデルは、オイスターモデルに分類されます。
ロレックスの中でも最もシンプルな機構を有しており、単純に時間だけを表示するごくごく単純なモデルとなっています。
似たようなシンプルなモデルで、『デイトジャスト』というものがありますが、こちらは時刻に加えて日付も表示されるモデルとなっています。
更に曜日の表示機能を付け加えたモデルが『デイデイト』となり、機構が複雑になるほど値段が上がります。
オイスターパーペチュアルですが、ロレックスのホームページの公式概要説明では、以下の通り謳われています。
先ほど申し上げた、『オイスター機構』と『自動巻き機能』を兼ね備えた元祖的モデルということですね。
アイキャッチ画像にも掲載しましたが、コスメは以下の通りです。
僕が探し求めているのは上のピクチャの通り、Ref.124300または126000と呼ばれるステンレススチールモデルです。
文字盤のカラーバリュエーションが様々あり、一応シルバーの36mmが一番候補ではありますが、あまり絞り過ぎずに探そうと思います。
そもそも、『36mmのシルバーじゃなきゃ嫌だ!』と完全に絞ってしまうと出会える確率がかなり減ってしまいます。
もしもいずれかの在庫があったら実物を見て購入を検討したいと考えています。
デイトナマラソン中にもオイスターパーペチュアルを併行して探していたのですが、先にデイトナが見つかってしまったので、この『オイパペマラソン』を実践するかどうか悩んだのですが、デイトナマラソンよりは緩く軽めに、マラソンと言うよりもジョギング程度の感覚で周回していきたいと思っています。
ちなみに、なるべく幅を持たせるために、デイトジャストの36mmと41mmのオールステンレスモデルも併せて候補に入れます。
✔ 僕のマラソンコース
僕の場合、職場と家が近いということもあって、日本橋・銀座界隈の6店舗によく通っています。
・大丸東京
・日本橋高島屋
・銀座三越
・GINZA SIX
・並木通り本店
僕の場合、日本橋も銀座も定期券内なので交通費そのものはかかりません。
世のランナー達の中には、車代や電車賃をかけてまでマラソンする方もいるので、僕はとても恵まれた環境だと思っています。
オイパペマラソン日記①
マラソン32日目〜35日目。
✔ 32日目
183店舗目 京王百貨店
184店舗目 新宿高島屋
185店舗目 新宿伊勢丹
店舗数と日数は、デイトナマラソンからの続きとする。
デイトナマラソン中にもオイパペを併行して探していたからだ。
とりあえずデイトナがあるのは心強い。
『デイトナ無いですよね?』から会話を始めなくて良い安心感、あれこれと希望モデルをたくさん伝えなくても良い会話の楽さ、『俺はデイトナをつけてるんだぞ』という意味不明な自信、『最悪なくても別にいいや』という軽い気持ちで臨める点が良い。
この日は別件で新宿を訪れた。
新宿もロレックス正規店が複数店舗ある立地で、ロレックスマラソンには打って付けだ。
全4店舗、足早に在庫確認に回った。
さてこの日は、とある店舗で珍しい場面に出くわした。
店舗に足を踏み入れると、何やら一人の老人を3人の男性店員が囲っている。
耳をダンボにして聞いてみると、老人が怒り心頭のようだ。
老人『在庫があるか聞いてるのに裏に確認にも行かないで「在庫はありません」とはどういうことだ!人を馬鹿にしてるのか!金はあるから、在庫があれば買うと言ってるんだ!そんな態度なら商売なんかするな!!』
まぁ、こんな趣旨のようだった。
『そんなのロレックスでは日常茶飯事だよ。だったらあんたがこの店に二度と来なけりゃいいだろ、じじい。』
と、喉のあたりまで出かけたが、余計に問題がこじれそうなので堪えた。
僕が在庫確認をした店員さんは研修生バッジをつけた方で、『在庫確認してきますね。』と言って裏に消えた。
老人はまだ怒りがおさまらないようで、入り口のあたり戻ってもブツブツ店員に文句を言い続けている。
戻ってきた研修生店員さんに『大変ですね(笑)』と伝えると、『他のスタッフは在庫状況を全て把握していますからすぐ答えられてしまうんですよね。私は研修中なので毎回裏に確認しないとわからないんですが…まぁこういうこともあります。』と言って苦笑していた。
残念ながら31mmのデイトジャストしかなかったので諦めて帰る途中、先ほどの男性店員3名が入り口付近に神妙な面持ちで立っていた。
『ご苦労様です。』と声をかけて店を後にした。
ロレックスの店員さんも大変だ。
✔ 33日目
187店舗目 池袋東武百貨店
全くの別件があり、本当に久々に池袋にやってきた。
街並みも僕の知る池袋から大きく変わっているような気がした。
先日の新宿と同様に、ついでで池袋のロレックスに足を運ぶことにした。
池袋も西の西武、東の東武にそれぞれブティックを構えている。
初めての往訪なので、どんな店舗なのか、在庫状況はどうなのか、少し心が弾んだ。
店内の広さは西武に軍配、展示されている量も西武に軍配、といった感じであったが、いずれにしても希望モデルは在庫なしだった。
西武のショーケースには、ベゼルにレインボーサファイアを付けた超豪華なデイトジャストモデルが1,000万円超で展示されていた。
正規店で展示されているのは初めてだったので、少々見惚れてしまった。
確かに豪華絢爛なのだが、1,000万円となるとどういった人が購入するのだろうか。
そもそもまず決済が結構しんどい。
キャッシュで1,000万円持っていくというのは非現実的だから、クレジットカード決済になるのだろう。
ロレックスは、クレジットカード決済の場合は1商品あたり1枚のカードしか使えないはず(デイトナマラソンの時に店員に尋ねたことがある)なので、カード決済額がほぼ無制限のような人物でないと、ほいそれとは買えない。
ヒカキンとかが買うのかな、と購入する人物像を思い浮かべながら店を後にした。
✔ 34日目
189店舗目 GINZA SIX
190店舗目 銀座三越
この日も予想通り在庫はなかったのだが、少し興味深い話を聞いた。
モデル問わず、最近は入荷本数が減少トレンドにあるというのだ。
加えて、オーバーホール(修理のこと)の納期も以前に比べて長くなっているという。
店員さんが類推するに、コロナの影響でスイスの本社の稼働率が落ちているのではないか、というのだ。
確かにこれだけリモートワークが推奨される世の中において、時計作りは出社しなければならないデメリットは大きい。
仮にスイス本社の一人でもコロナに感染すれば周りの人間や稼働率にも影響が及ぶ可能性はある。
こういった側面はひょっとするとあるのかもしれないが、スイスのロレックス本社および日本ロレックスはなにぶん秘密主義結社なので、実際のところは窺い知ることはできない。
✔ 35日目
192店舗目 大丸東京
193店舗目 日本橋高島屋
デイトナ同様に、果たしてオイパペの入手確率がどの程度なのかを計算するために、とある店舗で聞いてみた。
僕『オイパペってどのくらい入荷してますか?』
店員『入荷自体はデイトナと同じくらいかなと思います。月あたり数本といったところでしょうか。ただ、文字盤の色やサイズはまちまちなので、どれか一つに絞られてしまうと遭遇する確率はグッと下がりますね。』
僕『なるほど、結構入荷少ないですね。ちなみにこちらの店舗って1ヶ月の来客数はどのくらいなんですか?』
店員『先月ですと約6,000名ほどでしたかね。』
僕『そのうち、オイパペの在庫確認する人の割合ってざっくりどの程度ですか?肌感覚で結構なのですが…』
店員『そうですね…大体4〜5割くらいでしょうか。オイパペ単独の在庫確認というよりも、サブマリーナーとオイパペ、みたいに「ついでにあるなら見てみたい」という確認も多くございます。』
デイトナの在庫確認割合が9割なので、それに比べればマシだが、オイパペでもここまでライバルが多いとは思わなかった。
異常である。
1ヶ月の来客数が6,000人に対して、オイパペの在庫確認割合が5割とすると、オイパペの在庫確認総数は月あたり3,000人。
仮にオイパペの入荷本数が1ヶ月あたり3本(文字盤・サイズ問わず)とすると、オイパペに遭遇できる確率は単純計算で3÷3,000=0.1%となる。
逆に言うと、遭遇できない確率は99.9%だ。
今までで既に累計200店舗近く回っているから、仮に300店舗以内に遭遇できる確率は、1から『300店舗全滅の確率』を引けば良いので、計算結果は以下となる。
そこそこ運が良くないと遭遇できそうにない。
今回も厳しいマラソンになりそうだ。
次回に続きます。